フローリングブロック改修概要|湿式・乾式の見分け方・見積例

フローリングブロック張り替え方法① 概要・検討事項 施工事例・手順

「一般の工事ではなかなか使わない正方形の四角いフローリングを頼まれた。」
普段と違う材料を指定され、困ったことはないでしょうか?
この工事は、材料の特殊性や施工方法の違いなど、知っておくべき注意点が数多く存在します。

この記事では『現場調査時の打ち合わせ』『発注者への事前説明』などに役立つ、工事に失敗しないための「湿式・乾式の見分け方」から、改修方法選定の注意点まで、一連の流れを写真付きで解説します。

フローリングブロックとは?正方形の木質床材

フローリングブロックとは、縦303mm×横303mmの正方形で、厚みが主に15mm(稀に12mm)の木質系床材です。
スケアーブロックなどとも言われます。

簡単に言うと、学校の教室などでよく見るあれです。

公共工事を行っていると、この『フローリングブロックの改修』を依頼されたり、見積りを行わなくてはならない場面によく遭遇します。

この記事は、そういった場合の留意点を記載しています。

改修の前に、まず注意したいこと

材料単価が高価

フローリングブロックはとてもニッチな材料です。
WOODONEや天龍木材などのブランドが代表的ですが、通常のフローリング材と比べて材料単価が高価であり、価格の変動も起こります。
まずメーカーサイトのカタログで価格を確認しましょう。
掛け率も高いことが多く、定価とあまり変わらなかったりする場合もあるため注意が必要です。

納期が掛かる

これも同様の理由で、あまり注文がないため受注生産であることがほとんどです。
納期も繁忙期や原材料の在庫状況などで変わってくるため「1~2週間もあれば入ってくるだろう」のような独断で発注者へ回答せず、必ず問屋さんに納期を確認しましょう。

廃盤が多い

あまり出ない製品のため、生産をやめてしまっているメーカーも多いです。
近い将来、改修そのものが行えなく可能性もあるかもしれません。

代表的な製品情報

最新の情報については、下記のメーカー公式ページで確認してください。

・WOODONE スケアーブロック

・天龍木材 ハイパーウッドブロックタイプ

改修したい場合に検討しなければいけないこと

既存材が古いタイプか新しいタイプかで、施工コストが全く違う

フローリングブロックには、主に古い『湿式』と、現在主流の『乾式』という2種類があり、改修を依頼されるような場所は、多くの場合古い『湿式』であることが多いです。

既存のフローリングブロックが『湿式』か『乾式』かでコストと時間が全く変わってきます。

古いタイプは改修がとても難しい

古い『湿式』のフローリングは底面に金属の爪が付いており、トロやノロと言われる「まだ固まっていない液状のモルタル」に爪を差し込んで浮かべるように並べていく工法で作られています。

モルタルと一体化した湿式フローリングを綺麗に剝がすことは不可能で、剥がした後は下地がひどく荒れており、ほぼ確実に『下地の全面はつり撤去』『モルタルによる新規下地作り』の工程が発生します。

張り替えを検討する際は、どちらのタイプかの見極めを必ず行ってください。
どちらかわからないまま、安易に見積りを出すと大変な目にあいます。

新しいタイプは通常の張り替えが行える

既存のフローリングが新しい『乾式』タイプであれば、新規の乾式フローリングで張り替えが可能です。
乾式フローリングは、平滑な下地にウレタン系接着剤で張り付けてあるため、バールやスクレーパー、電動はつり機のピックなどで剥がしていけば、平らな下地が露出します。

後はその下地にけれんを掛けて接着剤を撤去し、必要に応じてアースシールやポリマーセメントモルタルなどで下地を直せば、フローリング張りの準備が完了します。

湿式、乾式の見分け方

湿式、乾式の見分けはフローリングブロックの底面や下地を見ればわかるのですが、既に張られているフローリングの表面を見て、100%見分ける事はできません。

以下、使えそうな方法を記載します。

1,表層の痩せ具合

湿式フローリングは、水分の多いモルタルに浮かべて張るため、下地や木部そのものの乾燥収縮で、古いものほど痩せが目立ちます。

写真のように、きちんと正方形を保っていない大きく歪んでいるものは湿式の可能性が高くなります。

2,見た目の古さ、傷み具合

湿式は古いタイプなので、単純に経年劣化が酷ければ湿式の可能性が高いと判断した方が良いです。
簡単な方に期待して痛い目を見るよりも、より困難な可能性を考慮します。

3,痩せの隙間から覗く

古いフローリングブロックは、木材そのものの乾燥収縮で痩せ、フローリング同士の隙間が開いているため、そこから覗けばわかることがあります。

マイナスドライバーなどで隙間の汚れを掃除して中を確認し、金物のような部材が見えれば湿式です。

4,その他

  • 図面で確認する。
    昔の図面が残っていれば、それで確認します。
    それまでの間に、未記録で改修されていることもあるので、参考程度です。
  • 試験解体する。
    目立たない端などを、数枚剥がして確認する方法です。
    発注側の担当者に確認が必要です。

実際の見積項目例

『湿式』工法のフローリングブロックを改修する見積項目の例

・撤去工事

既存フローリングブロック撤去t=15mmまたは12mm〇〇m2
既存モルタル下地撤去t=50~100mm程度〇〇m2

・下地工事

打設前調整清掃・シーラー塗布〇〇m2
ミキサー車〇t 〇m3〇台
ポンプ車〇t〇台
左官作業金こて仕上〇〇m2

・フローリング工事

フローリングブロック張りt15または12〇〇m2
副資材等接着剤〇缶
見切材取付(必要なら)〇箇所
端部シーリング(必要なら)〇箇所
ウレタンクリヤ塗装(必要なら)〇〇m2
ワックス掛け(必要なら)〇〇m2

・その他

産業廃棄物処理費 モルタル塊(積込・運搬も必要)〇〇m3
産業廃棄物処理費 木くず(積込・運搬も必要)〇〇m3
諸経費(法定福利費など)一式
現場管理費一式

※ 撤去作業で騒音が発生します。
※ ミキサー車、ポンプ車は搬入経路の確保が必要です。
※ 左官作業で多量の水が必要です。

『乾式』工法のフローリングブロックを改修する見積項目の例

・撤去工事

既存フローリングブロック撤去t=15mmまたは12mm〇〇m2
下地ケレン掛け接着剤など撤去〇〇m2

・下地工事

不陸調整ポリマーセメントモルタル等〇〇m2

・フローリング工事

フローリングブロック張りt15または12〇〇m2
副資材等接着剤〇缶
見切材取付(必要なら)〇箇所
端部シーリング(必要なら)〇箇所
ウレタンクリヤ塗装(必要なら)〇〇m2
ワックス掛け(必要なら)〇〇m2

・その他

産業廃棄物処理費 木くず(積込・運搬も必要)〇〇m3
諸経費(法定福利費など)一式
現場管理費一式

【次のステップ】具体的な施工手順と、代替案を見る

・改修の施工手順編

・張り替えが難しい場合の代替案、床シート張り編

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